人生で初めて命の危機を感じたアラコル湖 7月12日inキルギス

人生で初めて命の危機を感じたアラコル湖 7月12日inキルギス

リアルタイムは歌舞伎町におります!

どうも。安井です。こんなに大げさなタイトルを付けていますが正直今の方が精神的にはしんどいです。日本にいるのにです。日本から飛び立ちたいです。飛行機を予約し8月4日にアルメニアに降り立つことになりました。しばらく期間は空いてしまいましたが心機一転楽しみたいと思います。

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起床。

本日はいよいよ山頂のアラコル湖へアタックする。4000m。アルティンアラシャンからの距離、往復20km。標高差1300m。並大抵の決意ではこの山の頂きに辿り着くことは出来ない。僕はこの時並大抵の決意だった。

はっきりと言っておくがこの山は初心者向けでは全くない。命の危険を感じることもあるので無理にトライすることはおすすめしない。僕が登った7月初旬ですら山頂付近には残雪があった。かなり滑るため危ないの一言に尽きる。

男5人(アルティンアラシャンにいた韓国人、李君も一緒に登ることになった。本当に好青年だった。)

どこもかしこにも針葉樹林が立ち並び、目前には雄大な大自然が広がっている。

もちろん道には牛もいる。もはや動物がいないことの方が不安を感じるような体質になってしまった。

道中は適宜休憩を取りながら歩いていく。昨日よりも標高が高く、心なしか頭も痛い。高山病かもな。

傾斜が徐々に急になってくる。

まだ朝なのに。昨日の疲労も蓄積しているせいか膝が既に悲鳴をあげている。

途中ではこんな水場も。飛んで跳ねて飛んで跳ねで。ぐらつきそうにない石を選びながら徐々に対岸に向かっていく。

途中で馬に乗り山頂付近を目指す登山客に抜かされる。乗りたいところだが4500円もする。そんなお金は持っていない。宿9回泊まれるやん。

近くにある草を食べながらだらだらと歩いていく馬。小さな野うさぎを見つけて追いかけるなど途中で道草を食いながら悠々自適に歩いていく安井。

絶対に俺の方が楽しんでるからね!!!!

馬に追い抜かれることに嫉妬心なんて微塵も感じてないからね!!!!

馬は見えなくなっていく。見たくもないけど。

段々と山頂も近づいてくる。この時点でどこが山頂なのかは把握出来ていなかったのだが。

だんだんと岩場になってくる。森林限界突破。さっきまで生い茂っていた草木が徐々に姿をくらましはじめる。

すっかりと道のりは岩場に変わっていた。

あそこがゴールだろ!って思っていたところに到着し感極まっていたのだが、僕らが当初予定していたゴール地点でお出迎いしてくれたのがこの岩達ってわけだ。

僕は岩達に会いにきたわけではない。湖に来たのだ。しかも湖の方角にはほぼ崖に近いザレ地が。無理だろ。

ここで外国人が通りかかる。どうやら湖の方角から来たらしい。

「お前らはあの湖をとり除け。」と言われた。あんな観光スポットがなければあんなところを目指さずに済んだのにということを暗に意味している。

しかし、ここまで来たのだ。諦めるわけには行かない。湖を見て帰る。絶対に。

重い腰をあげ。

重い腰をおろし。

とりあえずランチタイムを取ることにした。

アルティンアラシャンの宿の人にお願いして作ってもらったお弁当。正直これがなかったら挫折していたと思う。体力は既にスズメの涙。

最後に振り絞った力で崖を登る。

決して二足歩行は出来ない。四つん這いになりながら。風をかんじながら。のぼるというよりもよじ登る。

上の人達がいつ落ちてきてもおかしくない気がした。上から小石やらなにやらが斜面にそって転がり落ちてくる。前の人との距離を十分に取り、慎重に。慎重に。

足をかけた石が下に転がり落ちていくのを見ると肝を冷やす。

残雪ゾーン。足が滑ればそのまま滑り落ちていく可能性もなくはない。

慎重に。慎重に。自分の足を一歩づつ前に出し、不安を押し殺しながら進む。

ランチを食べた場所と比較すると高低差130m。こんなに神経を使うのはいつぶりだろうか。

やっとの思いで登り切る。そこに広がっていたエメラルドグリーンの湖。アラコル湖。

山頂滞在はおよそ30分程。おのおのがおもいおもいに写真を撮る。

問題は帰りだ。行きと同じ道を降りなければならない。

自然と下界が目に入ってしまう。もういっそ転がり落ちてしまいたい。

下りは写真を撮る余裕がなかった。

ここでハプニングが。道を間違えたのだ。

本当は一度上に行かなければいけないところをそのまま直進してしまった。雪道だ。

だれの足跡もない。いうならば新雪だ。柔らかすぎて自分の足をじたばたさせないとどんどん下にすべり落ちてしまう。

このままではまずいと考えた僕は目の前にある雪の壁に自分の両腕と両膝を奥深くまで突き刺した。雪に突き刺さってるような光景。必死。

ここで正規のルートを歩いていたジャックくんが僕の頭上を通り過ぎる。お互いことの重要さを認識していたはずなのだが思わず少し笑ってしまった。

一つ一つ杭を抜いてわ隣の雪に突き刺していく。腕と膝は感覚がなくなるほど冷たくなっていた。雪の中には石があるため膝からは血が流れる。

ここで動くことを辞めてしまっては僕はこの雪山から落ちていくことになってしまう。冷たさなどで悲鳴をあげている場合ではない。

やっとの思いで残雪ロードを抜ける。蘇った気分だ。

崖を降りた。そして気づいた。三脚の運台とソーヤーミニを失くした。

一命をとりとめたのだ。そんなこと考えている場合ではない。

アルティンアラシャンをめがけて走るように帰る。

無事生還。

夕食を食べた。もちろんビールも飲んだ。

寝る前にみんなで怖い話をした。修学旅行に来た気分だ。

怖すぎた。トイレ行けないレベル。

こみ上げる尿意を抑え、就寝。

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