シベリア鉄道で35000円失った話 6月15日inイルクーツク

シベリア鉄道で35000円失った話 6月15日inイルクーツク
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起床。

今日はいよいよ待ちに待ったシベリア鉄道。

チケット
シベリア鉄道チケット

朝はスーパーに行き、シベリア鉄道内で必要となる食料を買い込む。僕が選んだスタメンはこいつらだ。

カップラーメン

シベリア鉄道にはお湯があるという情報を耳にして、真っ先に手に取った相棒。日本で四角というとカップ焼きそばを想起させるが、ロシアではカップラーメンだ。×2購入。不動のエース。頼んだぞ!

続いてはこいつ。お湯を入れるとじゃがいもに変身する優れもの。日本で言うところの「じゃがりこにお湯入れるとポテトサラダになるんだよ!」。×2購入。彼の実力は未知数だが今後に期待。頼んだぞ!

水。バイカルアザラシのバイカルちゃんがパッケージ上を自由気ままに泳いでいる。チームに一人は欲しい大黒柱的存在。頼んだぞ!

源氏パイ的なやつ。こんなにたくさん入って100円しなかった。あまり期待はしていないが簡単に手に入るため仲間に入れたタイプ。ジグザグマ的ポジション。頼んだぞ!

、、、。頼んだぞ!

そして、無事に買い物を終えた僕は歩き出すことに。鉄道駅に行くためのバスは知っていたものの、すでにイルクーツク空港から街まで歩いた僕からすれば大した距離ではなかった。

駅に到着するも、電車が出発するまでは2時間。

駅
イルクーツク鉄道ステーション

暇だったので駅の二階にあるファーストフード店に行くことにした。

うすうす想定していたものの、この店のWi-Fiもロシアの電話番号がないと使えない。(選択出来る国番号は「+7」のみ。)

しかし、良心的な店員の兄ちゃんが、僕の携帯に自分の電話番号をうちこみ、使用できるようにしてくれた。

電車が来る時間が近づいてきたので、一階に降りることに。明らかにさっきよりもザックを持った人が増えている。そのまま、電車に乗るみんなと一緒に電車を待っていた。と思っていた。

電光掲示板
電光掲示板

出発は15時59分。時間が近づいてくるとザッグを持った連中はぞろぞろと動き出した。

電車が来る。わーい。

電車

呑気に写真を撮っていると1人の若い兄ちゃんが近づいてきた。

お前のチケット見せろ!

あまりに急だったので状況が把握できず、とりあえず、僕は自分のチケットを見せた。

にいちゃんはとても焦った顔で、携帯の翻訳機を僕に見せてくる。

お前が乗ろうとしてる電車はもう出発したぞ!隣の駅で乗るしかないから急げ!

そしてチケットの一ヶ所を指差す。たしかに15:54となっている。

よく考えれば15:59って何だ。

それは、次の電車の到着時刻だった。

日本は出発時刻のみが電光掲示板に記載されていると思うが、ロシアでは到着時刻と出発時刻が記載されているらしい。

15時後半の電車とアバウトに電車を把握していた僕は、到着時刻のところを見て(出発時刻だと思いながら)唯一15時後半だった15時59分の電車を追っていたのだ。だが僕の出発時間は15時54分。すでに出発してしまっていた。

パニックになる。このままではシベリア鉄道に乗れない。

とりあえず隣の駅がどこか分からなかった僕はにいちゃんに駅名を教えてもらった。

どこだここ。ネットがないので調べることも出来ない。

兄ちゃんが翻訳機を見せてくる。

もたもたするな!走れ!俺がタクシー呼んでやるからそれに乗って行け!

こんないい人がいるのか。2人で駅構内を走る。

僕はなぜ電車の出発時刻をきちんと認識していなかったのだ。てかもともとホームにいたはずなのに、このにいちゃんが乗る電車は大丈夫なのか。

色んな考えが頭に浮かぶも、今はそれどころではない。次の駅でも電車を逃してしまえばせっかく手に入れたロシア号のチケット(20000円)を無駄にしてしまう。

駅から飛び出した僕に、兄ちゃんが。

あれがおれが呼んだタクシーだ!乗れ!

タクシーの運転手らしき人がトランクを開けて待っている。僕は言われるがままにトランクにザックを積み、急いで後部座席へ。

ありがとう、にいちゃん!助かったよ!またね!

と言おうとした。

しかし、運転席に乗ったのは他でもない、兄ちゃんだった。

あれ?なんでお前も乗るん?お前駅のホームにいたよな?電車乗らなくていいん?

助手席には先程の運転手らしきいかつい人が。異様な空気が漂う。振り返る兄ちゃんが一言。

お前タバコ吸う?

間髪を入れずに車は出発した。

この時点でやっと気がついた。騙された。

露出している肌には刺青。ガタイもとても良い。タバコをふかしながら、EDMを爆音で流し時速140キロで次々と車を押しのける。もちろんウィンカーなどは使わない。どうみてもロシアの輩だ。

とにかく車内うるさすぎる。日本でも盛大に音を振りまいている車があるがまさか自分が乗ることになるとは。

僕はどこに連れて行かれるのだろう。ふと隣をみると電車が。あれおれが乗ろうとしてたやつかな。カーチェイスやん。

途中でガソリンスタンドに寄る。輩達はガソリンスタンドの店員とも揉め始めた。なぜこんなにも短気なんだ。

車に乗ること1時間半。駅はあと2分程だという。それも本当かわからなかったが。

「隣の駅」遠すぎるだろ。

助手席の輩が何やら携帯で数字を見せてくる。21000ルーブル。日本円にして35000円。完全にぼったくられている。もう一度シベリア鉄道を予約した方が安かったではないか。

「高すぎる」と主張するも相手は全くもって聞く耳を持たない。まともに掛け合ってくれるような相手ではないことは分かっていたが。

輩は「ATMに行くぞ!」と声を荒げる。おそらく助手席のやつは俺を脅す要員としてアサインされている。ここまでくると脅迫だ。

どうしたらいい。

まず第1に身の安全の確保だ。この輩達の気を逆撫でして危害を加えられては元も子もない。

第2に荷物を手に入れること。金銭類も入っている。ここで取られるわけにはいかない。

第3にあわよくば鉄道に乗ること。まだ駅があるかも定かではないが、もしここで鉄道に乗ることが出来なければこれ以上に出費が嵩む。

電車に乗れることを確信した上で金を払うしかない。

ATMがある場所に到着。車から降り、がっちりと輩達の間に挟まれながらATMへ。

人の気配もない街のため、周囲に助けを求めることも出来ない。

お金を降ろすと、すぐに金銭を要求してくる。

それでは約束が違うと金を離さない僕。

駅まで送り届けろと言うと、再度車に乗せられた。

少し行くと駅に着いた。金を要求してくる輩。

車内で金を渡し、降りた瞬間に車を出されてバッグを持って行かれたら元も子もない。降りてバッグを渡せと要求する。

こうして、車から降りバッグを手に入れた。一気に解放された気持ちになる。

電車に乗るタイミングにならないと金を渡さないと言うと、声を大にして怒り始めた。これ以上は害を被りかねない。どうやらここがボーダーらしい。

金を渡す安井。金を数える輩。大金を失い悲しみに浸る安井。絶対そんなにかかるわけがない。値下げ交渉は全く意味を成さなかった。

幸い電車には乗れるらしいが。

周りの人に言おうかとも考えたが、ここで揉め事になり電車に乗り遅れては本末転倒だ。さらにこれまでの様子からすると、ロシア語の分からない僕なんて相手にされない可能性の方が高い。

モスクワに着いてから大使館に相談しよう。駅まで連れてきてくれたことには感謝するがいくらなんでも高すぎる。ATMの防犯カメラに顔も写ってるはずだ。なんとかならんかなぁ、、、。

とりあえず電車が来たので乗り込むことにした。楽しみにしていたシベリア鉄道はあまりにも幸先が悪いスタートとなった。

【追記】

本日、モスクワにある日本大使館に行ってきました。

大使館の方はとても丁寧にご対応してくださり、金銭だけのトラブルで済んだこと、無事であったことを大変喜んでくださりました。

1時間半だと大体5000ルーブル(8000円)とのこと。「だいぶぼったくられたねと〜」言われました。ロシアの警察は金銭トラブルのみの場合だとあまり動いてくれないそうなので、今回は無事であったことを吉としてお金は諦めることにしました。(35000円あれば一ヶ月生活出来る、、、。)

現在ロシアにおいて、民間人が勝手にやっているタクシー(白タク)の被害は横行しているそうで、先日は客が森に連れて行かれ身ぐるみを剥がされ全身に怪我を負わされたまま、その場に置き去りにされるといった事件もあったそう。それ以外にもっとひどいことも、、、。

そう考えると輩に感謝ですね。

広大な土地を有するロシアだからこそ、そのまま霧に包まれてしまう事件も多いようで。

今回の出来事を教訓にこれからは知らない人の車には乗らない(当たり前のように聞こえますが海外ではよくあります。)ということを肝に命じて旅していきたいと思います。

皆様もお気を付け下さいませ。

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